柔道整復師・鍼灸師を育成する専門学校

日本医学柔整鍼灸専門学校
(2025年4月 校名変更予定)

柔道整復学科 BLOG

【川﨑先生コラム】運動で頭が良くなる!

2024/04/19

こんにちは!!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。
川﨑先生コラムの第51弾をお届けいたします!

運動で頭が良くなる!

皆さん、新年度が始まりいかがお過ごしでしょうか?

学生は新しい勉強やクラスの雰囲気に慣れず、社会人は仕事で緊張が続き、そろそろ疲労・倦怠感を感じている方が多いのではないでしょうか。

一生懸命頑張ろう、期待に応えようと気持ちが張り詰める一方、不安感も大きくなり気づかないうちにストレスを感じ体調不良になってしまうことが多くみられます。

このような状況での解決策は、リラックスできるように環境調整をしてストレスから距離を置くことと、運動をすることです。

運動というと、ダイエットやメタボ改善、体力増強など体に良いということはわかっていると思いますが、脳の健康にも関係しています。

運動と脳の関係

運動は、ストレスの解消や生活の充実につながることがわかっています。

体に良いというだけでなく、運動をすることで、生活の中で物事を判断したり、遂行したり、社会的な生活を送るうえで欠かせない重要な機能である、記憶や思考、理解、判断などの向上、加齢に伴う老化現象や認知症、アルツハイマー、パーキンソン病などの神経性疾患の抑制や、運動神経障害からの回復など脳神経系への様々な効果をもたらし、脳の健康にも有益であることがわかっています。

全く運動をしない人に比べ、1週間に運動を約2時間以上している人は、抑うつになるリスクが約半分に抑えられるという調査結果があります。

リズミカルな運動をすると、セロトニンという悩みや不安をやわらげる物質が多く分泌されます。

セロトニンは、心身をリラックスさせ、脳エネルギー代謝の調節を行い、脳を活性化することで記憶力の向上や冷静な判断ができるように働きかけてくれます。

セロトニンは脳内神経伝達物質の一つなので、脳に関係すると考えるのが普通ですが、実はセロトニンは腸で作られ90%は消化管に存在しています。

脳内に存在するセロトニンは2%ほどで、セロトニンを増やすには食生活がとても大事になります。腸は「第2の脳」ともいわれ、腸内環境を整えることが脳や心身の健康につながります。腸活ってとても大事なんですね。

運動すると頭が良くなる!

運動で学力が向上することは科学的に実証されています。

脳の記憶をつかさどる海馬は脳に記憶を保持する役割をしています。

また、大脳の白質は情報を伝える役割をしています。

これらは身体活動量が多い人ほど活性化し体積が大きくなるとわかっています。

脳は30歳代から萎縮が始まり60歳代から明らかに進行していきます。

海馬が萎縮すると新しい情報を覚えにくくなります。それがもの忘れの症状として現れます。

しかし、運動により脳の働きを活発にして海馬の神経を新生することにより萎縮や衰えを抑制することができるのです。

ストレスも海馬の萎縮リスクが高まる要因とされているので、ストレス発散のためにも運動することが大切で、適度に体を動かした方が集中力が高まり学力を伸ばすことができます。

短期記憶から長期記憶へ

海馬は記憶の司令塔ですが、すべての記憶を保存するわけではありません。

「短期記憶」に関係があり、新しい記憶は海馬に一時保存されます。そのあと大脳皮質で大事な情報が「長期記憶」として保存されます。

短期記憶は、最高でも約7つまでしか暗記することができず、その記憶は10秒~15秒、長くても1分程度しか持たないと言われています。

しかし、短期記憶ができる情報量は情報のタイプによって変化していきます。

聞きなれない単語や、特徴などをイメージして、関連付けることで記憶量は増えていきます。

また、似た単語同士や派生語などをまとめて覚えるなど、大量の情報をあるグループに分けて覚えていくチャンキングにより増やすことができます。

短期記憶は意識的に維持しようと努力しないと忘れてしまい、長期記憶につなげていくためには、何度も復習と暗記を繰り返していくことが必要になります。

エビングハウスの忘却曲線から時間の経過とともに人の記憶がどのように変化していくかというと、人は以下のスピードで記憶を忘却していきます。

20分後 覚えた内容の42%を忘れる
1時間後 覚えた内容の56%を忘れる
1日後 覚えた内容の74%を忘れる
1週間後 覚えた内容の77%を忘れる
1ヶ月後 覚えた内容の79%を忘れる

すぐに忘れてしまうと思うとがっかりしますよね。

しかし、人間の脳は忘れることにより記憶が整理され、より効率的に必要な記憶が引き出せるようにできています。

だから、忘れてしまうことは当たり前なんです。

長期記憶として必要な情報は、脳の海馬に「必要」と判断させることです。

そうすると、記憶は長期記憶に分類され、分類された長期記憶はいつでも取り出しができる状態になっている記憶としてずっと覚えておくことができます。

さて、本校でもサッカー部や野球部、柔道部などの部活動を行い、心身の健康や学習力UPに繋げています。

他と違うところは、トレーナーを育成するために部活の後はコンディショニングや外傷処置の勉強をしているところです。

部活で体を動かした後だからきっと効率よく学べているはずです。

学生の成長がとても楽しみで、頑張っている姿がとても微笑ましいです。

課外活動としてお料理教室も楽しく開催しました。

今年度の第1回目は、中華風ハンバーガーです。美味しそうですね。

部活もお料理教室も、各学年の枠を超えた交流の場として大切にしています。

柔道整復師・鍼灸師
本校柔道整復学科 専任教員 川﨑有子

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