川崎先生コラム 第10弾「自然災害時における柔道整復師の役割」
2021/08/06
こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です。
川崎先生コラムの第10弾をお届けいたします!
自然災害時における柔道整復師の役割
毎日、暑い日が続きますね。
これからの季節は台風が多く発生し豪雨による災害も心配です。
過去にも大震災、台風や豪雨、土砂災害など多くの災害が起き、自然災害の猛威は記憶に残っていると思います。
被災地では悲しみのなか、被災直後から復興に向けて全力で救助・復旧活動を行います。
自然災害時に私たちは何ができるのだろうか?
皆さんは考えたことがありますか?
救援については、互いを助け合う「共助」から医療・消防などの救援・捜索機関の「公助」にいたるまで、最大多数に最善を尽くすことを目標とされています。
私たち柔道整復師は支援者としてできることを考え、医療支援活動を行い貢献することは大切な使命です。
また、自治体や医師、日本赤十字社、消防、救命救急士、警察など多職種と連携を取り支援活動を行うことが最も重要であると感じています。
柔道整復師の被災地での活動
1.被災者の応急処置
柔道整復師は外傷処置のプロであり、整形外科や接骨院で培った技術を災害現場で活かすことができます。
災害初期は物資が不足していて、医療機関が混乱しているなかで、生死にかかわる損傷以外の骨折・脱臼・捻挫・打撲などに対して身近にある木の板やビニール袋、布切れを使用し応急処置を行います。
決まった道具がなくても工夫できる技術は柔道整復師独自の整復・固定技術があるからです。
災害時の現場では、柔道整復師がトリアージで緊急性の低いと判断された傷病者の最低限の応急処置を行い、状態を安定化させることに重点が置かれます。
この活動は、重症患者を優先的に高次医療機関へ搬送することでPTD(防ぎえる外傷死亡)を1人でも多く防ぐことに助力できます。
また、傷病者の搬送において医療機関が混乱しないように配慮することができます。
2.トリアージの補助
トリアージという言葉は「選別」という意味で、本格的にトリアージに注目が集まったのは、1995年の阪神・淡路大震災のときです。
それまでさまざまであったトリアージタッグの形式が統一化されました。
トリアージとは限られた人的・物的資源の状況下で最大多数の傷病者に最善の治療を実施するため、傷病者の治療と搬送に優先順位をつけるものです。
その優先度は、赤・黄・緑・黒の色で表現されます。トリアージの結果に従い、優先順位の高い傷病者から治療が開始されます。
みなさんも、トリアージの分類について知っておいて下さい。
トリアージは主に医師や救急隊員が行い、柔道整復師や他の医療従事者がトリアージタグの記入や傷病者の誘導・保護を行います。
迅速に選別する必要がある場合、簡易的な1次トリアージであれば柔道整復師でも可能です。
優先順位3の緑の軽症者ならば柔道整復師でも十分に対応できる範囲ですが、時間の経過とともに症状の変化が現れることもあるため、医師の指示や管理下で応急処置を行うことが必要です。
3.医療救護所の設営
災害および緊急事態発生時には、医療機関体制を整え、早期に人命救助を行うことが重要です。迅速な活動ができるように医療救護所の設営や物資の運搬、環境整備などの支援を行います。
4.避難生活による疾病予防
避難生活を強いられている被災者は、精神的不安定になり、閉じこもり傾向になることがあります。
活動量も低下し、身体機能や健康に関わる要素が障害され、高齢者では要介護状態になることが問題となっています。
柔道整復師は、機能訓練指導員として訪問機能訓練を実施し、身体機能の向上や心理面においても、被災者の言葉に耳を傾けて励ましの言葉をかけ不安を取り除くように働きかけ、身体機能改善と活動意欲向上の支援を行っています。
5.その他
自治体と連携して、炊き出しや緊急物資の搬入、被災者の保護や正確な災害情報を関係者や周囲の住民に伝達するなどを行います。
柔道整復師は、外傷処置に優れており救護活動に対しては、スポーツ現場や災害現場においても能力を発揮できる職業です。
念頭に置いて活動すべきことは、医療チームにおいては、中心となるスペシャリストがいてその指揮下のもと的確に協調性をもって行動する能力が求められます。
事前に訓練を受けていない救援者が救援活動に携わってもかえって対処しきれず迷惑になることがあります。
個々の知識と能力を備え、外傷処置以外の救命救急法も身に着ける必要があります。
災害講習会などに参加し救命の意識を高く持つようにしましよう。
本校柔道整復学科専任教員
柔道整復師・鍼灸師 川崎有子
夏本番ですね~🌞💦
最近は、水にレモンを入れてレモン水を飲んでいます。
さっぱりして夏にはお勧めドリンクです。
レモンはビタミンCが豊富で、抗酸化作用とコラーゲン生成を助ける作用があるため、たるみやしわの予防、肌あれ予防効果があります。
また、クエン酸は疲労回復、水分代謝を促しむくみを改善する効果があります。
熱中症に気をつけて、毎日笑顔でお過ごし下さい。
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2025/02/28コラム
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2025/02/14コラム
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2025/02/04コラム
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2025/01/17コラム
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2024/12/26コラム
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