柔道整復師・鍼灸師を育成する専門学校

日本医学柔整鍼灸専門学校
(2025年4月 校名変更予定)

鍼灸学科 BLOG

【コラム】この季節に知っておきたい!花粉症と鍼灸治療

2020/02/27

こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校 広報担当です!
今回は『花粉症』についてのコラムをお届けします!

毎年のことながら、なかなか対策できない「花粉症」。
今年は暖冬の影響か花粉の散布が例年に比べて早いかも?!と予想されています。
敏感な人は花粉が散布する前からいろいろと対策されているでしょう。

耳鼻科での処置だけでなく、マスクと眼鏡を常備したり、服についた花粉を落とすなどのケアをしても症状が出てしまったりします。
ましてや今年は新型コロナウイルスの影響でマスクが完売している状態です。

そこで、抜本的な体質改善を促す「鍼治療」で花粉症対策をしてみてはいかがでしょうか。
東洋医学の考え方における鍼治療で花粉症へのアプローチについて考えてみましょう。

1、花粉症の症状

花粉症の症状は、かぜの諸症状と似ていますが、かぜはウイルスが原因ですので一週間程度で治ります。一方で、花粉症はその花粉の散布が終了するまで続きます。
また一度発症すると多くの場合は、来シーズン以降も同様の症状で悩まされることになします。

<花粉症による様々な症状とは>
・くしゃみ
・鼻水
・鼻づまり
・目のかゆみ
・目の充血
・なみだ目
・のどや気管のかゆみ
・咳の発作
・顔の皮膚のかゆみ
・顔のほてり
・顔の湿疹やビリビリとした皮膚炎
・鼻や口からのどに入った花粉による胃や腸のアレルギー(消化不良や食欲不振)
・頭が重くなったり、ボーっとしたりする
・倦怠感や熱感
・イライラ など
花粉症はいろいろな全身症状が起こるので、肉体的にも精神的にも苦痛と伴うため、仕事や勉強の効率は悪化させてしまいます。

2、花粉症の原因

花粉症の原因となる植物は、日本では約40種類以上が報告されています。
そのほとんどが風媒花で、風で花粉が運ばれるため、開花期には大量の花粉が飛散し花粉症の原因になります。

ちなみに、自宅の庭に植えたり、部屋に飾ったりする観賞用の花は、ほとんどが虫媒花で、花粉症の量は少なく、空中に飛びにくいので花粉症になることはありません。

スギやヒノキは大量に植林されており、風に舞った花粉は上昇気流に乗って季節風に運ばれて数十km離れたところまで飛んでいきます。
ブタクサやヨモギ、カモガヤなども代表的な花粉症の原因となる植物ですが、飛散する範囲は半径数kmで、住まいや職場周辺などに繁茂していることがしばしばあります。

3、花粉症の鍼灸治療(東洋医学)

花粉症の初期治療は、花粉が飛び始める4週間前からが良いと言われています。
花粉は2月、3月に飛ぶと思われていますが、実際には冬のあいだにも飛び始めています。
あらかじめ体の免疫力を上げて、花粉症のシーズンを乗り切りたいものです。
不快な花粉症の症状には、即効性のあるツボを利用して、免疫力向上の治療を施術ことで、花粉症の症状が改善されます。

①鍼治療独特の「のぼせ」の理論
花粉症の症状は、首・肩こりや便秘などの体全体のコンディションとの相性が強いを言われています。それを鍼治療で整えることで花粉症の症状を和らげるのです。
一見、便秘と花粉症になんの関係があるのか疑いたくなりますが、そこには鍼治療独特の「のぼせ」の理論があります。便秘ということは胃腸の調子が悪いということで、その調子の悪い部分には熱がこもりやすくなります。余分な熱が体内にこもっている状態では全身が敏感なるため、花粉に反応しやすくなる。そして、首・肩のこりも循環を妨げるため、頭に熱がこもってのぼせた状態になり、過敏な反応を引きおこしてしまうのです。
東洋医学では、寒さから暖かさへ移り変わる春の季節は特にのぼせやすいといわれており、体が敏感になる。その時期が花粉の飛散時期と重なるため症状が出やすいという理論です。

②鍼治療の「局所的な効果」と「遠隔の作用」で花粉症を抑制
鍼治療では、局所的な効果と遠隔の作用を利用して症状を抑えていくことがあります。
鍼を打った箇所の緊張を緩めて血行や気の流れを良くするのは「局所的な効果」です。
逆に、頭痛の治療で手の甲にあるツボを刺激するような鍼治療は「遠隔の作用」と言えます。
鍼灸師がうまく組み合わせて原因にアプローチしていくのです。
花粉症の鍼治療では、症状がピークを迎えてからは治療効果の下げ幅が小さくなってしまう可能性もありますので、症状が出る前や出始めてすぐに治療をすると効果を実感しやすいようです。

③鍼治療とあわせて気を付けること
花粉症は日頃の生活習慣も深く関係しているといわれています。鍼治療の効果もそれによって変わってくると東洋医学では考えられています。
一番大切なのは、「睡眠」です。
昼間は脳が活動しているので、だれでも相対的にのぼせています。眠っている間にのぼせが引いており、実際に脳の温度も下げる良い機会です。
そして、「食生活」。胃腸に負担のかけるものや消化の悪いものは控えるといいでしょう。
さらに、「冷え」も気を付けましょう。のぼせと冷えも良くないというのは矛盾しているように思えますが、冷えのバランスを意識することで、のぼせを解消できるのです。
手首・足首・首筋が冷えると花粉症の症状が出やすくなります。花粉に過剰に反応してしまうコンディションであると捉えて、日頃の体調管理を心がけることも花粉症対策に効果があるといえるでしょう。

 

>「花粉症の鍼治療」がわかるイベントはこちら

記事一覧へ戻る

新着記事

資料請求 オープンキャンパス LINE個別相談
資料請求 オープンキャンパス LINE個別相談