【コラム】冷房病(クーラー病)対策
2021/09/22
こんにちは!
日本医学柔整鍼灸専門学校です。
9月になってから気温30℃以下の日が増えてきましたが、まだまだ日中は気温が高く冷房をつけてしまうことも多いです。
今年はコロナ禍もあって夏の間も自宅で過ごす時間が多く「冷房病」になりやすかったのではないでしょうか?
今回は、冷房病はなぜ起こるのか、その対策についてお話させていただきます。
1、 冷房病とは
私たちの体は、夏になると体内での発熱を抑えて、さらに熱を逃がしやすい体質に変化します。
毛細血管を広げて放熱をしやすくしたり、汗をかいて体温を下げようとします。
夏はその体質なので、冷房の効いた室内にいても、血管が縮みにくくなっているので体内の熱が逃げやすく冷えたり、外との激しい温度差で自律神経のバランスが崩れやすくなっています。
自律神経は体温調節や発汗などをコントロールしているので、バランスが崩れると「冷え」に対して抵抗力が弱くなってしまいます。
この「冷え」によって起こる様々な症状が「冷房病」と言われるものです。
「冷房病」のおもな症状とは…
① 足腰の冷え
② だるさ
③ 肩こり
④ 頭痛
⑤ 食職不振
⑥ 神経痛
⑦ 下痢
⑧ 不眠
⑨ 喉の痛み など
2、 冷房病への対策
冷房病はエアコンの使い方や、服装、食事、運動や入浴で予防や対策ができます。
毎日の生活習慣と深いかかわりがあるので、自分の生活を見直すと予防や対策ができます。
1、エアコンの使い方
① 温度設定
・エアコンの標準的な設定温度は25~28℃が良いとされています。
・ただし体感温度は個人差があるので、寒さを感じない温度が基本です。
・また、外気温との差が大きいと体へのストレスが強くなるので、外気温マイナス
3~4℃もひとつの目安です。
② 「冷房」と「除湿」の使い分け
・外気温が30℃程度であれば除湿だけでも快適になります。
・冷房は、温度を下げることが目的で、お部屋も温度も最も下がります。
・除湿は、湿度を下げることが目的で、お部屋の温度は少し下がります。
・ちなみに消費電力(省エネ性)は、除湿(ドライ)>冷房です。
③ エアコンによる喉の痛み
・就寝時に無意識状態で口呼吸しているとエアコンから排出された乾燥した空気が
一晩中気管に入ることで、喉の腫れや痛みを感じることがあります。
・エアコン内は水蒸気が溜まっているためカビが発生しやすく、カビを含んだ空気
を吸い込むと感染症にかかり、咳が出たり、喉が痛くあることがあります。
エアコンは掃除をして清潔にしておきましょう。
2、服装
冷えが原因で胃腸の調子が悪くなったり、腰が冷えると腰痛にもつながります。
オフェスのエアコンで温度や風向きで冷えを感じる場合には、上着を羽織ったり、腹部を温めると予防ができます。また冷気が直接当たらないように工夫したり、冷気が溜まりやすい足元はソックスやパンツの着用がおすすめです。
3、 食事
エアコンで冷えてしまった体には「温性食物」がおすすめです。
ショウガ、ネギ、ニンニク、玉ねぎ、かぼちゃ、チーズが代表的です。また、温かい飲み物や香辛料なども効果があります。
また、食事を抜くとカロリー不足から体が冷えやすくなるだけでなく、ビタミン不足からだるさや疲れを感じやすくなるので、温かい飲み物や温性食物を摂るようにしましょう。
4、 運動と入浴
冷えを最も感じやすいのは足元です。足元は心臓から遠いので血流の流れが悪くなりがちです。日頃からよく歩くようにして、足の筋肉を適度に強化して血流をよくしましょう。
また、入浴もおすすめです。暑い夏でもシャワーで済ませるのではなく、エアコンで冷えた体を湯舟でゆっくりと温めてあげましょう。お湯の中でふくらはぎを軽くマッサージするとより一層効果的です。
さいごに。
ストレスがたまると自律神経の動きが低下して、冷房病を起こしやすくなります。ストレスをためないように、適度なリフレッシュや快適な睡眠も忘れずに。
マッサージや鍼灸もおすすめです。
夏の冷房病をリセットして、元気に食欲の秋を迎えましょう。
季節の変わり目は体調を崩しやすいのでご自愛くださいね。
授業、ゼミの様子やコラムが盛りだくさん!
>>ほかの鍼灸学科コラムはこちらから
まずは日本医専について知ろう!
>>日本医専の資料請求をする
新着記事
-
2024/10/18その他
- 【特別授業】婦人医療セミナー
-
こんにちは。 日本医学柔整鍼灸専門学校です。 10/16(水)に田中レディスクリニック渋谷の田中先生による婦人医療セミナーが行われ、対面型・オンライン型のハイブリッド開催で50名を超える学生が参加しました。 テーマは妊娠・不妊についてです。 セミナーの内容も一部紹介させていただきますので、ぜひ最後までご覧ください。 婦人医療セミナーby田中レディスクリニック渋谷 講師:田中レディスクリニック渋谷 田中 慧先生 本校と提携しております「田中レディスクリニック渋谷」の田中先生に婦人セミナーの講師としてお越しいただきました。 田中先生は中国の中国福建医科大学を卒業し、東京大学大学院 医学系研究科博士課程を修了され、中国と日本の産婦人科、レディスクリニックなどを経て、2024年2月に「妊娠を望む全ての方に寄り添いたい」と願い、田中レディスクリニック渋谷を開院されました。 田中レディスクリニックのHPはこちら テーマ 【妊娠・不妊について】 長年生殖補助医療の診療に産婦人科医として携われた不妊治療のスペシャリストである田中先生による婦人医療セミナーのテーマは「妊娠・不妊」です。 そもそも妊娠とはというところから始まり、月経や排卵、ホルモンの変化へと講義は進みます。 妊娠しやすいタイミングはいつか? 答えは排卵前3日~排卵後1日。 では、排卵日を知る方法はどういったものがあるのか? 排卵前後にはさまざまな身体の変化が起こりますが、自分でわかる変化が2つあると田中先生。 おりものの変化と基礎体温の変化。 排卵前の基礎体温が最も低いので基礎体温の変化で排卵日を予測することができます。 不妊治療 続いて不妊症、不妊治療へと話が進んでいきます。 近年の調査では6組に1組が不妊症の影響があると言われており、その割合は女性の年齢とともに増加しています。 不妊の原因は大きく4つあり、排卵できない・受精できない・射精できない・着床できないことがあげられます。 また、男女別の不妊原因の調査では下記のようなデータとなっています。 不妊原因の男女内訳:女性のみ41%;男性のみ24%;男女の双方24%;原因不明11% その後、不妊の対策、不妊の原因調査の方法などが紹介されました。 不妊治療の方法としてタイミング療法・人工授精(AIH)・体外受精・顕微授精の説明があり、精子の質改善のためには適度な運動、バランスのとれた食事、睡眠時間の確保と喫煙・過度な飲酒を控えるというスライドの中にサウナは精子にとって悪影響(精巣の温度が上がる)という紹介がありました。 妊娠しやすい身体づくり(東洋医学の考え方) 東洋医学の考え方では五臓六腑がバランスよく働いていることが「健康で妊娠しやすい身体」だといえます。 そのためにはライフスタイルの見直し、身体を温めること、自分の身体に関心を持つことが大事だと田中先生。 最後に質疑応答の時間があり学生たちも積極的に質問をしていました。 まとめ 本校では婦人鍼灸ゼミを開講しており、不妊症、生理不順、冷え性、更年期障害、悪阻(つわり)など、婦人科系疾患や女性特有の身体の不調を緩和する施術を身に着けるこごができます。 また、本校附属の臨床施設・敬心鍼灸院でも、日本鍼灸と中国鍼灸の両方の技術を取り入れた不妊鍼灸治療を行っています。 女性特有の不調を改善し、内面からの美しさを引き出す婦人鍼灸を本校で学びませんか? 最後に(在校生のみなさま) 事務局に今回の婦人医療セミナーの資料が置いてありますので、必要な方はお持ちください。 ]
-
2024/09/26その他
- 【日本医専付属 美容鍼灸サロンAcure】早稲田地球感謝祭2024 出展しました!
-
日本医学柔整鍼灸専門学校です。 本校の付属施設「美容鍼灸サロンAcure」が早稲田地球感謝祭2024へ美容鍼体験で出展させていただきました! 早稲田地球感謝祭2024 早稲田地球感謝祭とは、1996(平成8)年に始まった環境、福祉、防災などをテーマにしたイベント「エコサマーフェスティバル」を前身とし、2001(平成13)年から「早稲田地球感謝祭」として毎年開催されてきました。 そんな歴史深いこのイベントは、毎年延べ3万人の来場者があり、早稲田の商店街で主催するイベントとしてはもちろんのこと、早稲田の地域イベントとしても最大規模のものです。 日本医専卒業生であり、美容鍼灸サロンAcure 代表の森山 敦美先生による美容鍼を体験できるということで、当日はたくさんの方にご来場いただきました。 初めて鍼を体験する方や、身体にはうったことがあっても、顔には初めて・・・という方まで様々いらっしゃいましたが、皆さん効果を実感し、美容鍼灸に興味を持っていただけてとても嬉しかったです。 施術の様子は、日本医専公式Instagramのハイライト「美容鍼灸サロン Acure」で公開していますので、是非ご覧ください。 <<日本医専公式Instagram>> 美容鍼灸サロンAcureは、より多くのお客様に美容鍼灸の効果を体感していただくために、ご希望にあった施術と通いやすい価格をご提供しています。 ご予約は公式HP、もしくはホットペッパービューティーをご利用ください。 <<美容鍼灸サロン Acure 公式HP>> <<ホットペッパービューティー>> 皆様のお越しを心よりお待ちしております。 おまけ (施術以外の時間は早稲田地球感謝祭2024 スタッフTシャツを着用し、地域の方々と一緒にイベントを楽しみました!✨)]
-
2024/06/20その他
- 【不妊治療・婦人科治療】田中レディスクリニック渋谷様と提携しました。
-
日本医学柔整鍼灸専門学校です。 この度、妊娠を望むすべての方に寄り添う不妊治療クリニックの【田中レディスクリニック渋谷】様と提携しました! 本校・鍼灸学科の婦人鍼灸ゼミでは不妊症、生理不順、冷え性、更年期障害、悪阻(つわり)など、婦人科系疾患や女性特有の身体の不調を緩和する施術を身に着けます。 また、本校附属の臨床施設・敬心鍼灸院でも、日本鍼灸と中国鍼灸の両方の技術を取り入れた不妊鍼灸治療を行っています。 田中レディスクリニック渋谷様と提携し、学生にとってより深い学びを提供できるよう学校としてサポートしていきます。 オープンキャンパスでは、婦人鍼灸ゼミのご説明や、鍼に触れることができますので、お気軽にお越しください。]
-
2023/12/18美容鍼灸ゼミ
- 【美容鍼灸ゼミ】首やせ・小顔・リフトアップの施術法
-
こんにちは!! 日本医学柔整鍼灸専門学校・広報担当です。 本日は鍼灸学科のレポートをお届けします✨ 美容鍼灸ゼミ(2年生) このゼミでは美容鍼灸の基礎から応用までを学び、臨床に使える技術を習得します。 筋肉、リンパへのアプローチから、ピコリナ(パルス)を使用した首やせ、リフトアップの仕方、ほうれい線や額のシワのアプローチ方法など、様々な美容鍼を学ぶことができるゼミです。 テーマは「首やせ・小顔・リフトアップの施術法」! 担当は鍼灸学科 専任教員の遠藤先生です。そして卒業生の大江さんもチューターとして入っています。 鍼灸学科の実技授業・ゼミは「教員2名のサポート」で運営しています🎵 今回のゼミで扱うピコリナ(パルス)は微弱電流をながす治療器です。 鍼に流れる電流によって筋肉に刺激を入れ、緩ませることができます。 電流の大きさを微調整でき、症状別に設定を変更可能なセイリン株式会社の製品です。 ※セイリン株式会社で勤務する日本医専の卒業生 山本さん🎵 鍼灸師として独立経験があり「鍼灸の魅力を広げたい」の想いからキャリアチェンジ。✨ 器機の使い方をレクチャーするためにゼミに来ていただいています! ペアになって施術スタートです。まずは顔まわりではなく足の甲に鍼を刺します。 鍼には血管を拡げる効果があり、顔・頭部中心に鍼を刺すと上半身は血流は良くなります。 足の甲から鍼を刺す理由は、ほてりやのぼせの防止、足先の冷えを防ぐためなのです。 首やせ(天容・完骨) 次に首まわりの天容(てんよう)・完骨(かんこつ)にそれぞれ鍼を刺します。首やせを期待できる2つのツボです。 先生から「鍼の半分まで入れないと筋層まで届かないですよ」と指導が入りながら、施術が進んでいきます🎵 ツボの場所によってピコリナ(パルス)の設定を変える必要があり、先生に確認しながら取り扱いを学びます🎵 小顔・リフトアップ(大迎・下関)と(頭維・角孫) 首やせの施術が終了後、小顔・リフトアップの施術です。 下あごのエラ周辺にある大迎(だいげい)と耳穴の近くにある下関(げかん)というツボに、鍼を刺し電流を流します。 頭皮にある頭維(ずい)・角孫(かくそん)というツボにも鍼を刺します。 ツボの名前や位置をしっかり勉強して、多くの方がスムーズに施術を進めていました🎵 「通常授業とゼミを合わせて実技の時間が多く、いっぱい練習ができています!」と話す学生さん🎵 アウトプットの機会が多いと、座学で学習した内容も定着しているのですね。 最後にリンパを流すように首まわりをマッサージします🎵 ビフォーアフター 施術前後の違いを比べてみました🎵 各写真の右側を見て、ビフォーと比べると… ●お顔のトーン ●頬のたるみ が改善されました✨ ※施術効果は個人差があります。 日本医専は実技・演習の時間が多いカリキュラムです。 美容鍼灸の技術は授業時間内ではもちろん、授業時間外のゼミでさらに学べます!! 本校で学び、美容鍼灸師として活躍する卒業生も紹介しています! ≪日本医専の美容鍼灸・卒業生の紹介はこちら≫ 仕事と両立しながら美容鍼灸師を目指す社会人が多い日本医専✨ 鍼灸学科での学び方やカリキュラム、学費・入試については誰でも参加できる週末オープンキャンパスでご相談ください! ≪日本医専 週末オープンキャンパスの申込はこちら≫ ≪平日開催!好きな時間帯を選べる「個別相談会」の申込はこちら≫ ★まずは日本医専を知ろう!★ ]
-
2023/11/30その他
- 【王先生コラム】漢方薬に即効性のある薬はあるのか? 感染症にも使われている
-
みなさん、こんにちは! 日本医学柔整鍼灸専門学校です。 本校教員が執筆するコラム「東洋医学を正しく知って不調改善」が日刊ゲンダイヘルスケアに掲載されましたので、ご紹介します! 漢方薬に即効性のある薬はあるのか? 感染症にも使われている 中国が起源の漢方医学は2000年もの歴史がありますが、そんな長い歴史の中で繰り返し用いられてきた漢方薬には即効性のあるものもたくさんあります。 おおよそ1800年前に成書され漢方医学に最も影響をもたらした、日本でも広く知られている中国伝統医学古典「傷寒論」は、現在でいうインフルエンザ、チフス、マラリアなどの急性感染症に関する専門書として有名であり、この本の中にある当時の漢方処方は、今でも医療現場で応用、活用されているほどです。 例えば、よく知られている麻黄湯、葛根湯はいずれもこの「傷寒論」の処方。 特に麻黄湯はインフルエンザに効き、葛根湯は風邪のひき始めに使われますが、どれも現代医学の薬と同等の即効性が認められた研究結果が出ています。 また、最近のコロナ感染症にも「傷寒論」の処方やその後の温熱病(急性熱性感染症)処方を用いた治療や研究も多数行われ、感染した早い段階に漢方薬を投与することにより、コロナの重症化や合併症の防止に有意義であることが報告されています。 <<記事全文はこちら>> 王 瑞霞先生/本校鍼灸学科専任講師・婦人鍼灸ゼミ顧問 北京中医薬大学医学修士 日本大学医学博士 中医師 専門分野は内科・婦人科 漢方・薬膳などの中医学に精通]