2022.05.24

【コラム】産後ケア~寝不足、イライラ、骨盤のゆがみ~

こんにちは!日本医学柔整鍼灸専門学校です。

今回は子育て中のお疲れママのカラダとメンタルのケアついてご紹介します。


1、 赤ちゃんの睡眠とママの睡眠不足への影響とは


出産後には昼夜を問わない授乳タイムやおむつ替えで寝不足や疲れが溜まったり、その影響で自律神経の乱れや産後うつ病などのメンタル面でも不調を感じることもあります。

その原因のひとつが「赤ちゃんの睡眠」です。

赤ちゃんの睡眠には3つの特徴があって、この特徴がママの睡眠不足に影響するのです。

 

【赤ちゃんの睡眠 3つの特徴】


① 細切れ睡眠



新生児の赤ちゃんは1日の大半を眠って過ごします。

時間にすると15時間~20時間も眠っているのですが、ずっと寝続けているわけではありません。

大人の睡眠ではノンレム睡眠(深い眠り)が80%くらい占めているのに対して、赤ちゃんは睡眠全体の50%がレム睡眠(浅い眠り)であることがわかっています。

なので、睡眠時間は長いものの、眠りが浅く、些細な刺激で頻繁に目を覚ましてしまうのです。

この細切れ睡眠が、ママの睡眠不足に繋がるのです。

② 昼夜間の区別がない



ママには「体内時計」と呼ばれる仕組みがあって、朝には目覚めて夜になると自然と眠くなるリズムが備わっています。

ただ、生まれたばかりの赤ちゃんにはこの体内時計が充分に機能しておらず、生後3~4カ月まで少しずつ整っていきます。

そのため、昼夜の区別が付かない赤ちゃんは睡眠リズムが乱れがちになったり、昼夜が逆転してしまうことも少なくありません。

そのため赤ちゃんのお世話をするママも睡眠リズムが乱れて、睡眠不足になってしまうのです。

③ 夜泣き



多くのママを悩ませるのが夜泣きです。

赤ちゃんは夜泣きをするのは空腹やおむつの不快であることがほとんどですが、その原因はほとんどわかっていません。

赤ちゃんの体内時計や睡眠リズムが整って、ある程度まとまって眠れるようになるのが生後半年から1歳頃です。

ママが夜中に眠っているときに急に泣き出してしまい、その原因もわからなかったり、眠い中で必死にあやしても泣き止まなかったりすることもあるため、睡眠不足のつらさと相まってココロも疲れてしまう原因になってしまいます。

 

睡眠不足はママの体調にいろいろな不調をもたらします。




睡眠不足や肩こりによる「片頭痛」、産後の女性ホルモンの急激な減少と睡眠不足によるダブルパンチでの「自律神経バランスの乱れ」による倦怠感・めまい・吐き気、そして睡眠不足による疲労の蓄積で発症する「産後うつ病」あります。

ママの10~15%は産後うつ病が発症すると言われていて、発症するのは産後3週目頃です。

メンタルの症状では、不安・イライラ・無気力・落ち込みなど、カラダの症状では、吐き気・倦怠感・頭痛などがあります。

症状には個人差があって、数カ月で改善するママや数年にもわたって症状に苦しむママもいます。

重度の場合には、自殺をするケースもあるので、産後うつ病へのケアは周囲のサポートも大切です。

2、 なかなか体型が戻らない?!ママの産後の骨盤のゆがみについて




10カ月の妊娠生活や出産で開いてしまった骨盤。

骨盤が開いてしまうのは、妊娠や出産のときに骨盤や恥骨を縮める作用をもつリラキシン(ホルモンの一種)が分泌されることで起こります。

出産には赤ちゃんが出てくるために骨盤や全身の靭帯を緩めることで負担が少なくなるので必要なことでもあります。

産後に伸ばされた骨盤周りの筋肉が低下してしまい元の状態までに縮まらないことがあり、開いたまま固まってしまいがちです。

骨盤が開いたままだと、「腰痛」「肩こり」「むくみ」「尿漏れ」などのカラダの負担や、「産後太り」「ぽっこりお腹」「垂れ尻」「O脚」などのスタイルの崩れ、内臓の位置のズレによって血液やリンパの流れが悪くなり「疲れやすい」「ダイエット効果が出にくい」などのカラダの変化も起きてしまいます。

ママになっても、女性は健康的で美しい姿勢でいたいものです。

3、 産後の悩み「尿漏れ」も予防できる骨盤底トレーニング




妊娠中や産後のママで尿漏れを経験した方も多いのではなでしょうか。

くしゃみや小走りなどちょっとした拍子にあれ?っと感じることが。

これは身体的にごく普通のことですので、恥ずかしいことではありません。

ママは心配しなくても大丈夫です。

尿漏れは、妊娠中に大きくなった子宮が膀胱を圧迫したり、産後は分娩時に骨盤底に負担がかかることが大きな要因です。

骨盤底がゆるむと尿道の締りが悪くなってしまうので、骨盤底の筋肉を鍛えることが改善に繋がります。

インターネットでも生活の中で手軽にできる骨盤底トレーニングもたくさん紹介されていますので、ぜひ実践してみてください。

忙しい育児のなかですが、リラックス効果も期待して毎日少しずつ継続するとトレーニングすると効果がぐーんと上がります。



いかがでしょうか?

産後のママは赤ちゃんのお世話に追われて、カラダもココロも疲れやすくなっています。

そんなママに3つのおすすめがあります。

1, 上手に過眠を取り入れる
2, 赤ちゃんの睡眠リズムを整える
3, 家族と協力する

無理を重ねるとママが疲れ切ってしまって、育児が苦しくなります。

育児はママだけでなく、家族で向き合っていきましょう。



がんばるママへ
ゆっくり休める時間を意識的につくってくださいね。

 




 

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