鍼灸師と栄養士は全く異なる職域の仕事ですが、それぞれの知識・技術を組み合わせることでより高い効果が期待できます。ここでは2つの資格の役割と、鍼灸と栄養の相乗効果についてご紹介します。
鍼灸師について
鍼灸師×栄養士
鍼灸師とは?
東洋医学をベースとする鍼と灸を用いた施術をおこない、人間が本来持っている自然治癒力を高め、身体のバランスを整えることで、病気の改善や予防、健康回復を促す医療技術職です。鍼灸師とは、正確には「はり師」「きゅう師」という2つの医療系国家資格を持つ人のことをいいます。
栄養士・管理栄養士とは?
栄養士とは、食事や栄養の指導を行う国家資格です。栄養面から健康な食生活をアドバイスするのが主な仕事で、保育園・幼稚園や学校、病院や介護福祉施設などで、栄養バランスのとれた献立を考えたり、必要な食材の発注・調理などを担当したりします。
管理栄養士は栄養士の上位資格で、栄養士に比べて仕事の幅が広く、食生活のアドバイスだけではなく、専門的な栄養指導をおこなえるという点が栄養士との大きな違いです。そのため、アスリートの栄養指導や、地域住民向けに健康づくりの普及活動などもおこないます。
美容鍼灸と栄養
美容鍼灸は体の外側からの刺激で美容美白などに即効性があり、栄養士また栄養管理士は食事の栄養バランスを重要視し、栄養学のもとで体の内側から美容美白になることをバックアップします。また、美容鍼灸は顔への刺激のみならず、肌トラブルの原因にも対処し、気血水の流れをよくしたり、五臓六腑の働きを活発にしたりします。そこに栄養学の知識を加えると、その相乘効果で体の外側と内側の両方から美容美白づくりすることができます。
また、ダイエットなども鍼灸と栄養学の相乘効果で無理なく、より健康的に痩せることができ、美ボディーになれます。
スポーツ鍼灸と栄養
鍼灸師にプラス栄養師は、アスリートを支える仕事としてニーズがあります。ケガ予防やコンディショニングなどの身体の外側からケアを担うスポーツ鍼灸師と、選手の身体に必要な栄養素や疲労回復に効果的な食事など身体の内側からサポートする栄養士。この二つの知識・技術を身につけることは、アスリートを支える仕事がしたいと考える方とにとって、理想的でチャンスになるといえます。
鍼灸治療と栄養管理を組み合わせて、より健康な身体へ
最近は鍼灸院においても、鍼灸治療とあわせて、体質改善のための栄養学の知識を交えて生活指導をおこなっているところも増えています。これからの社会で鍼灸師として活躍するためには、一般の鍼灸治療だけでなく、+αで栄養学の知識も求められるようになっていくかもしれませんね。
【監修者】
本校鍼灸学科専任教員 王 瑞霞先生
北京中医薬大学医学修士 日本大学医学博士 中医師
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