柔道整復師は、医療系国家資格取得者として非常に需要の高い資格です。
身体の仕組みに精通した医療従事者として、「人生100年時代」を迎える日本社会において益々活躍の裾野が広がっています。
柔道整復師の現状と将来性
柔道整復師は、医療系国家資格取得者として非常に需要の高い資格です。
身体の仕組みに精通した医療従事者として、「人生100年時代」を迎える日本社会において益々活躍の裾野が広がっています。
これまでは、日本の地域医療を支えてきた接骨院や整骨院で外傷(ケガ)への治療を担ってきましたが、現在の手技を活かした自然治癒を引き出すアプローチは、身体に負担も少ないことから、介護施設でのリハビリ指導、スポーツチームでのトレーナー活動など、身体にかかわる様々な分野での需要が求められています。
世界で類を見ない超高齢社会を迎えた日本の新たな課題は、「健康寿命」と言われています。
長生きするということだけでなく、病気やケガのない元気な状態で日常生活を楽しく暮らすことが注目されるようになってきました。
高齢者は転倒や膝の痛みをきっかけに寝たきりになったりして老化が進んでしまうこともありますが、年齢を重ねても自分の足で歩き、元気な日常生活を続けられることが求められるようになりました。柔道整復師は、筋肉や関節の損傷など専門的に扱えるだけでなく、接骨院や整骨院を独立開業することもできるため、地域医療の最前線で活躍できる地域医療の担い手として期待されています。
2000年から柔道整復師は機能訓練指導員として働ける資格が付与されました。機能訓練指導員とは、運動機能に障害のある方へのリハビリ指導のできる人材のことです。
特別養護老人ホームやデイサービスでは、この機能訓練指導員を最低1名は配置するように義務化されており、そのため柔道整復師の求人数も年々増加しています。
これまでのイメージのように柔道整復師は“接骨院の先生”という時代から、福祉分野でも活躍できる資格となりました。しかも、柔道整復師は5年以上の実務経験があると、ケアマネジャー(介護支援専門員)の受験資格も得ることができるため、福祉分野でもステップアップしていくことが可能な国家資格です。
いま、最も注目されて人気を集めている活躍の場としてスポーツトレーナーがあります。
東京オリンピックでさらにスポーツ業界が盛り上がっており、今後は益々スポーツに関わる仕事が増えていくと言われています。
スポーツトレーナーでは、鍼灸師や理学療法士、アスレティックトレーナーなどの資格者も活躍していますが、柔道整復師は、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などの損傷に対して手術をせずに整復・固定をおこないケガに対して施術をすることが可能なため、スポーツ選手がケガをした場合、患部の状態を確認してアイシングやテーピングなどの応急処置や、ケガからの回復を促すためのリハビリをサポートすることができます。
柔道整復師の国家資格を取得して、医療人としてのスキルを発揮することで、スポーツ選手から信頼されるスポーツトレーナーとして活躍できます。
本校柔道整復学科 専任教員 鴨田佳典
柔道整復師(2009年取得)