スポーツに関わる仕事がしたいと考える人に人気なのが「スポーツトレーナー」ですが、今回はストレングストレーナーについて詳しく紹介していきたいと思います。
柔道整復師について
ストレングストレーナーとは?どんな仕事?資格は必要?
ストレングストレーナーとは?
ストレングストレーナーはストレングスコーチとも呼ばれており、スポーツ選手のフィジカル面での強さや力を引き出す指導を行います。
ストレングスとは「強さ」や「力」という意味です。ストレングスが、筋力やパワー、筋持久力のみならずスピード、バランス、コーディネーションなどの筋機能が関わるすべての体力要素に不可欠な能力です。ストレングスとは単純に、力発揮の大きさを表すだけでなく、状況に応じて適切に筋活動をコントロールするための能力です。
ストレングストレーナーの役割
①選手のパフォーマンスの向上
スポーツ選手が試合で最高のパフォーマンスを行えるよう、トレーニングのプログラムを構築します。競技ごとに必要な筋力は異なります。
さらに、チーム競技において役割も異なるため、選手がチームの中で必要とされている能力に合わせたトレーニングを提案して、最高のパフォーマンスを行えるよう、トレーニングのプログラムを構築します。
②傷害予防のためのプログラムの構築
スポーツ選手が怪我をしないため、筋力やパワーの向上だけでなく、怪我をしにくい身体を目指します。身体の使い方を正して怪我をしないフォームづくりも行います。
③ドーピングなどの教育
選手が飲む薬の中にドーピング禁止薬物が入っていないかなどを調べるのも大切な役割です。
その他にも、トレーニングの効果を最大限に発揮するために、選手の生活習慣や必要な栄養についての指導、メンタル面でのサポートを行うことも必要です。
ストレングストレーナーに必要な知識
①エクササイズサイエンス
解剖生理学、バイオメカニクス、トレーニングに対する知識が必要とされます。特にアスリートはハードなトレーニングが必要となることが多いため、安全で効果的なトレーニング効果を引き出すために、身体の仕組みを理解しなければなりません。
②スポーツ心理学
心理状態とパフォーマンスの関連性や、心理学的側面からの適切なアプローチ方法を学ぶことで、メンタル面からもサポートを行うことができます。
③栄養学
トレーニング効果を最大限に引き出すために、選手に対して栄養指導をすることも大切な役割です。食品についての知識だけでなく、サプリメントやエルゴジェニックエイドに対する知識も求められます。
④エクササイズテクニック
柔軟性エクササイズやレジスタンストレーニング、有酸素性トレーニングなどの適切なテクニックに関する知識が必要となります。
⑤プログラムデザイン
選手の健康状態や能力、トレーニング経験とトレーニング目標に基づいて、パフォーマンスを最大限に発揮させ傷害の危険性を最小限に抑えるためのトレーニングプログラムを組み立てる知識が求められます。
⑥テストと評価
適切なトレーニングプログラムを提供するために、トレーニング開始前に選手の能力を測定・評価すること、またそのプログラムの効果を客観的に判断するためにも、テストと評価についての知識は必須です。
その他にも、担当する選手が行うスポーツのルールや競技特性、使用する道具やウエア、シューズ、練習環境や競技環境に関する知識も必要です。
ストレングストレーナーになるための資格
ストレングストレーナーは、基本的には資格や免許がなくてもなれる仕事です。しかし、上記に挙げたような知識がなければ選手を適切にサポートすることはできないでしょう。ストレングストレーナーとして信頼性を獲得するためにも、関連する資格を取得して働くことがおすすめです。そこで、ストレングストレーナーとして働くのにおすすめの民間資格を紹介します。
なお、国家資格である柔道整復師の資格を持ったストレングストレーナーも多くいます。
①NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
傷害予防とスポーツパフォーマンス向上を目的とした、安全で効果的なトレーニングプログラムを計画・実行する知識と技能を有する人材を認定する資格です。
指導対象は主にアスリート、スポーツチームです。筋力トレーニングや他の体力要素の指導だけでなく、施設を運営、管理するための知識、栄養、ドーピング、生活習慣に関する指導など、教育者的側面も学ぶことができます。
認定機関:National Strength & Conditioning Asociation
②NSPAパーソナルトレーナー認定コース(NSPA-CPT)
ハイインテンシティ・トレーニング(HIT)のシステムや「マニュアルレジスタンストレーニング」のテクニックを実技で学びます。「ハイインテンシティ・トレーニング(HIT)」は、NSPAが薦める実践的なトレーニングで、日本ではスロートレーニングという名称で広く知られています。クイックリフトで高重量低回数を行う従来のトレーニングに対して、ゆっくり行い確実に効かせる方法です。
認定機関:National Strength Professionals Association
③公認トレーニング指導士
公認トレーニング指導士は、スポーツ施設などでのリスク管理や法的責任など運営に関わる知識を問われる資格です。スポーツ医科学・傷害予防・応急処置・栄養学などの理論や、対象者や目的に応じた実技指導の知識がある事を証明できます。
認定機関:公益財団法人日本体育施設協会
④JATI認定トレーニング指導者(JATI-ATI)
対象や目的に応じて、科学的根拠に基づく適切な運動プログラムを作成・指導するために必要な知識を習得したと認められた方に授与されます。スポーツ選手や一般人を対象としたトレーニング指導の専門家として活動するための基礎資格として位置づけられます。
認定機関:JATI(日本トレーニング指導者協会)
ストレングストレーナーの活躍の場
ストレングストレーナーは、プロスポーツチームやアスリートと個人契約を結ぶフリーランスの他、スポーツクリニックなどの医療機関や大学・高校などの教育機関でも働くことができます。ストレングストレーナーとしての筋力向上や傷害予防のトレーニングに関する知識は、アスリートだけでなく一般の方にも活用できます。今後、認知度が高まるにつれて活躍の場も増えていくことが期待できます。ストレングストレーナーと併せて柔道整復師の勉強をすることで、体系的なトレーナーの基礎知識をつけることができます。ぜひ本校の柔道整復学科で体系的な知識を学んでみませんか。
【監修者】
本校柔道整復学科 専任教員 住吉泰之
柔道整復師(2010年取得)
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